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ディジタル信号処理
フーリエ解析と離散時間システム
「ディジタル信号処理」はフーリエ解析を基礎として発展した分野で,CPUやFPGAによるリアルタイム処理として実装するのが一般的です.ディジタル信号処理の柱は,「高速フーリエ変換」(FFT)と「ディジタル・フィルタ」の2つです.高速フーリエ変換は信号に含まれる周波数成分を分析するための手法で,各種のスペクトル解析からディジタル変復調まで様々な場所で利用されています.ディジタル・フィルタは信号の取捨選択やサンプリング・レート変換を行うための手法で,従来はアナログ回路で実現していたフィルタ機能をプログラマブルに実装することができます.これらの技術はスマートフォンやテレビといった身近な通信機から,研究・開発用の測定器や人工衛星に至るまで様々な機器で使われています.
信号処理を実行するディジタル回路が十分に高速ならば,アナログ回路で実装していた機能の大部分をコンピュータ処理に置き換えることができます.これにより,柔軟に特性を変更できる通信機として作られたのが「ソフトウェア無線機」(SDR,Software Defined Radio)です.本項目では,SDRの開発に必要な要素技術も扱います.
なお,フーリエ解析とは別系統の一般的な数値計算やデータ処理,パターン認識などに分類されるアルゴリズムは「ソフトウェア」の項目で扱います.
ディジタル信号処理
FFTやディジタル・フィルタのアルゴリズムを学び,CPUやFPGAに実装する方法を解説します.