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6,000個の電子部品をはんだ付けして作る

CPU自作キット

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  • はんだ付け必要
    組み立てキット

  • 動画セミナ
    1日分

  • 解説資料
    100ページ

完全受注生産

商品コード

E-0009-00

商品コード E-0009-00

価格未定

この製品は完全受注生産品につき,注文をいただいてから出荷まで2~3週間ほどかかります.

コンピュータの核心 “CPU” を自分で作る

パソコンやスマートフォン,テレビ,ワイヤレス・オーディオなどの小型家電から,自動車や電車,電力網などの巨大インフラに至るまで,私たちの生活は大量の「コンピュータ」によって支えられています.一般的なコンピュータの構造は,大きく分けると「記憶装置」(メモリ),「入出力装置」(Input/Output),そして「中央処理装置」(CPU,Central Processing Unit)の3要素に分けられます.これらの中でコンピュータの中心となる回路が “CPU” であり,「プログラムを読み込んで命令通りに演算処理を行う」という動作を担います.

本製品は,「CPU組み立てキット」と「回路動作の解説動画」のセットです.自分の手でCPUを作りながら,コンピュータの動作原理を徹底的に理解することを目指します.

CPUの「構造」が一目でわかる

CPUは,データを記憶する「レジスタ」,計算処理を行う「算術論理演算ユニット」(ALU),プログラム(命令)の内容を解釈する「インストラクション・デコーダ」などの機能ブロックで構成されています.これらの機能ブロックは,より単純な機能を持つ「組み合わせ論理回路」や「順序回路」の集まりです.

組み合わせ論理回路や順序回路は,さらに小さい単位である「論理ゲート」がいくつか集まって作られています.この論理ゲートはディジタル回路を構成する基本単位で,「ANDゲート」や「ORゲート」などいくつかの種類があります.論理ゲートは種類によって動作が異なりますが,いずれにしても半導体デバイスの「トランジスタ」を使って作ることができます.

トランジスタは,CPUやメモリなどのディジタル回路に限らず,ラジオや無線機,アンプなどのアナログ回路を含む様々な電子回路で使われています.トランジスタはすべての電子回路におけるキー・パーツであり,「電子回路はトランジスタの塊である」といっても過言ではありません.

通常の電気製品の開発では,コストを下げ,特性を均一化し,信頼性を向上させるために部品点数を少なくする設計が一般的です.ここでよく使われるのが,1つのチップの中に多数の素子(トランジスタも含む)を集積した「集積回路」(IC)です.ICの中に含まれる素子の数は回路の種類によって異なりますが,最近のCPUには数億個を超えるトランジスタが集積されていますものもあります.ICは便利ですが,内部構造がわからないので回路設計の教材としては扱いづらい面もあります.

本製品は1,738個のトランジスタで構成されています.ICは1個も使わないので,すべての部品や配線を直接見ることができます.さらに,大きい基板1つで主要なモジュール(機能ブロック)を構成し,小さい基板1つで個々の論理ゲートを構成しているため,回路の構造を把握しやすくなっています.

CPUの「動作」が一目でわかる

本製品を構成するすべての論理ゲートの入力端子には赤色のLED(発光ダイオード),出力端子には緑色のLEDが接続されています.これにより,「CPUの動作を目で見る」ことができます.自分で組み立てたCPUがクロック信号に合わせて輝く様子はまさに壮観です.ぜひ,味わってみてください.

CPUが走り回る「自動走行ロボット」も作れる

本製品には,CPU本体の底面に取り付ける「ロボット用シャーシ」が付属します.このシャーシには左右独立して動くタイヤが取り付けられており,CPUから前転・後転を制御できます.また,シャーシの前方にはマイクロ・スイッチが取り付けられており,前方にある障害物を検知できます.これらを組み合わせれば,プログラムで自由に動作を設定できるロボットを作ることができます.本製品のマニュアルには,一例として「障害物にぶつかった時に自動で方向転換して走り続けるCPUロボット」のプログラムを掲載しています.

CPUの仕様

本製品で自作するCPUの仕様は以下のとおりです.

  • データ・バスは4bit幅.
  • 電源は乾電池2本(3V動作時の消費電流は500mA程度).
  • 動作周波数は2Hz,20Hz,200Hzなど複数の値を設定可能(実力としては最大100kHz程度).
  • 命令は全16種類.
  • 1命令を2クロックで実行.
  • 外部RAMアクセスは無し.
  • 割り込みコントローラは実装しない.
  • 全トランジスタ数は1,738個.
  • 全部品点数は約7,000点(ロボット部含む).

組み立てに必要な工具

本製品の組み立てには,多数のチップ部品(1608サイズ)のはんだ付けが必要です.一般的な電子工作キットで使う工具に加えて,以下の物を用意しておくと作業効率が飛躍的に向上します.

  • はんだごて(温度調整機能付きの物を強くおすすめします)
  • フラックス
  • ピンセット
  • ルーペ
  • マスキング・テープ

温度調整はんだごての例として,私が使っている物(HAKKO FX-951,こて先は “T12-B” がおすすめ)を紹介します.その他の工具については,商品付属の組み立てマニュアルに詳しい説明があります.