「倒立振子ロボット」を作って学ぶ
現代制御とカルマン・フィルタ
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動画セミナ
4日分解説資料
1,000ページ再生時間
32時間15分C言語,Python
コード付き
商品コード
E-0001-00
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価格未定
広範囲に応用できる「真値推定アルゴリズム」
一般的に,温度や明るさ,位置,角度,角速度などのデータを取得するには「センサ」が使われます.センサで取得した値には何らかの「ノイズ」が含まれていることが多く,ロボットの姿勢制御などでは致命的な問題になります.これを解決するために開発されたのが,本セミナで扱う「カルマン・フィルタ」という計算手法です.カルマン・フィルタの計算では,ノイズの確率分布と実物のモデルを組み合わせて「真の値」を推定します.これは,確率的なゆらぎを仮定しない従来の信号処理アルゴリズムとは一線を画すものです.
カルマン・フィルタは,もともとNASAがロケットの姿勢制御をするために開発したアルゴリズムです.しかし現在は姿勢制御に限らず,複数のセンサを組み合わせて利用する「センサ・フュージョン」の技術や,確率分布を利用してより正しい値を推定する「機械学習」などの分野で活用されています.
カルマン・フィルタを実装したロボットを作る
カルマン・フィルタを開発したカルマン博士は,もともと「現代制御理論」の研究者でした.現代制御理論では,制御対象を「状態空間モデル」で表現します.カルマン・フィルタは現代制御理論の影響を元にして生まれたアルゴリズムであり,状態空間モデルの考え方がそのまま使われています.最近は現代制御の文脈から外れた分野でもカルマン・フィルタが積極的に使われていますが,いずれにしても,状態空間モデルを理解することはカルマン・フィルタを使いこなす近道だと言えます.
そこで本セミナでは,2つの車輪だけで安定して直立する「倒立振子(とうりつしんし)」ロボットを作りながら,現代制御理論とその具体的な使い方を学びます.最終的にはセンサの雑音を除去するためにカルマン・フィルタを導入し,より安定した動作を目指します.
数学の基礎からロボット設計まで一気通貫で解説
カルマン・フィルタを搭載した倒立振子ロボットを設計・開発するためには,数学,物理,現代制御理論,ディジタル信号処理,電子回路理論,ソフトウェア開発などの知識が必要となります.本セミナではこれらの内容を一気通貫ですべて解説します.